先日はロレックスについて綴りましたが、もちろん他のメーカーの時計も大好きだったりします。
その中でも、今回はIWCについてのお話です。
『そもそもIWCって??』
IWCは、インターナショナルウォッチカンパニーが正式名称でありまして、リシュモングループに属するスイスのメーカーです。
その歴史は古くからのものですが、ロレックスとは対照的に実用性と堅実さを追求したデザインは一見すると地味ながらも、飽きのこないもので実に腕に馴染みます。
ロレックスがメルセデスベンツとすれば、IWCはBMWのようなイメージでしょうか、どこか知的な雰囲気を持ち合わせています。
私が持つ唯一のIWC【Yacht Club Ⅱ】です。
私の1本は、属に言う『オールドインター』の部類に入りまして、モデル番号から見るに70年代後半のものかと推測します。
文字盤にありますIWCロゴの下に筆記体でプリントされているところが、まさにオールドインターのアンデンティティでありまして、2000年あたりを境にこの筆記体は消滅、現在はブロック体で記載されています。
この筆記体は当時の技術では大変難しく、偽造防止の意味合いも込めてデザインされたのだとか。
特徴的なIWCのお魚リューズ。
IWCの防水モデルについては、リューズに『お魚』が刻印されています。私のは経年劣化でエンボスが薄れてしまっているのが残念ですけど、それでも魚の形が見てとれますでしょうか?
このお魚にも種類がありまして、より古いものは『リアル魚』と呼ばれる一層魚らしい刻印が施されています。レアポイントの一つとして有名です。
ちなみに現行モデルはお魚が消滅してしまい『IWC』の文字が入ったリューズになります。
メーカーにオールドインターをOHに出してしまうと、もれなくお魚はドナドナされてIWCロゴのリューズに交換されてしまいますので注意が必要です。
当然ながら、交換されたお魚リューズは偽造防止のために没収となります。
実はこれも結構レアポイントのコンビ&金属ブレス。
このブレスはYacht Club Ⅱの専用ブレスとなっているようです。
IWCの【〜Club】は数点のラインナップがありまして、【Yacht Club】、【Yacht Club Ⅱ】、【Golf Club】、【Polo Club】があります。
それぞれに専用ブレスが用意されていると共に、文字盤にはそのペットネームが記載されていて所有欲を満たします。(但し、一部でペットネーム無しも確認されています。)
また、歴代のIWCモデルを見ていても、ステンモデルもしくはゴールドモデルのどちらかでして、コンビモデルは珍しいものとなります。
ヘアライン仕上げとなっていることからロレックスのようなピッカピカでは無く、控えめな印象を受けて取れます。
また、Yacht Club Ⅱがリリースされていた年代はクオーツモデルが流行したことからも、自動巻よりもクオーツモデルが市場に出回っている様です。
ネットで見ていても、出ているモデルの半分以上はクオーツかと思われます。
そもそも、日本国内ではあまりにも人気が無かったのか、まず目にすることが無いモデルでもあります。
そして、モデルラインナップを見る限りではYacht Club Ⅱはバリエーションがかなり豊富にありまして、文字盤も色はもちろん、書体違いのものなども出ていました。
※画像はネット上のものをお借りしたものです。
スタンダードなステン&黒文字盤。
※画像はネット上のものをお借りしたものです。
私と同じコンビモデルの黒文字盤バージョン。
※画像はネット上のものをお借りしたものです。
豪華絢爛なゴールド&ダイヤモンドピッカピカ仕様。
【Yacht Club】は大成功を納め、今でもオールドインターではポピュラーな存在として中古市場に出回っていますが、残念ながら次男坊の【Yacht Club Ⅱ】はそうとは行かなかったようです。
8角形のベゼルなんてとてもカッコいいのに…。
また、ケース径も3種類確認していまして、レディースの30mm、私が持つノーマルの36mm、そしてビッグケースの38mmです。
ケースも現行モデルと比較して、かなり薄く仕上げられていまして付け心地も素晴らしいの一言です。
クオーツなので、およそ2年ごとに電池交換の必要性は出てくるものの、気軽にアンティークを楽しむには私のような初心者にはむしろ助かります。
ロレックスはアンティーク物を含めて全てのモデルが高騰しており、正直なところお小遣いでは手が出し辛いのが現状です。
でも、IWCのアンティークモデルであれば諭吉さんを10人ほど投入すれば、ベーシックモデルであれば十分に手が届くこと、またロレックスみたいに偽物が溢れかえっていることもありません。
コレクションの1つとしての選択肢にいかがでしょうか。