アルファロメオ4Cは乗る度に天候、段差、排気音、駐車場、積載量などなど細かく言えばキリが無いくらいに確認事項があります。それがこのアルファロメオジュリアだと懸念事項は一切無しで思い立ったらすぐに乗れるため、「道具としてのクルマ」の良さを噛み締めている次第であります。
思わず駐車場でセルフィーだってしちゃいますよ。ホラ、着座位置も正しく王道セダン。
以前に同じ場所で撮影した4Cでのショットだと車高の低さがよく分かります。ただジュリアみたいに一般的な車高だと私の短足具合が際立ってしまう諸刃の剣…。
ジュリアスーパーは小悪魔的な面白味は無いけれど、とにかく真面目な優等生タイプです。そんな中でも乗っているうちにチョコチョコと良し悪しが見えて来たところで独断と偏見に満ちた簡易レビュー行ってみましょう。
⭐いとをかし⭐
1. 曲線美あるダッシュボードやレザーの質感
ダッシュボード上はとても滑らかなアーチを描いていて、それがたまらなくお洒落でエレガントです。ダッシュボードやドア内張りにはステッチ整然と巡らされていて質感は上々と言えます。
2. ガングリップ付きの大径ステアリング
ステアリング径が現行車種の中では大きめなことと、丁度良い握り心地のガングリップ、そしてかなり軽いパワーステアリングによって運転は快適そのものです。4Cの握りづらい形状のノンパワステとは対極と言い切ります。
3. パンチの効いたサウンドシステム
ハーマンカードンのスピーカーから出る音色は設定次第でかなりの重低音までカバーします。ジュリア自体の走行音が小さいからか、それとも私の耳が4Cに破壊されているからか、とにかくボーカルからバスサウンドまで臨場感溢れる音場を形成していることに感動。
4. アルファロメオエンブレム
ジュリアは一旦車内へと入ってしまうと「アルファロメオ」に乗っている意識が希薄になりがちな生真面目モデルです。そんな時にヘッドレストにエンボス加工されているアルファロメオのエンブレムを見るとモチベーション回復に繋がります(笑)
5. シートサイドの隙間
「は?」と思われるかもしれませんが、これすごく重要なポイントです。
4Cはこのシートとセンターコンソールの隙間が大きくて、うっかりスマホやコイン、はたまたクルマのキーをここに落としてしまうと軽い絶望に目の前が真っ暗になります。本当に手が入らないんですよね、オマケにシートはほとんどスライドしないしフロアとシートの隙間も極小だし…。
でもジュリアはそもそもの隙間がほぼゼロで、うっかり何かを落としてしまう心配が無いのです。
★わろし★
1. マルチメディア環境
アルファロメオジュリアはカーナビやオーディオはスマホを利用する前提でシステムが構築されています。それがどうにも直感的に操作が出来なくてもどかしく感じます。
例えばBluetoothの接続一つ取ってもプロセスがあまり親切ではなくて、探し当てるのに慣れるまでは時間がかかりました。
2. d.n.aモード
4Cのそれと比べると相当ヌルいです。モードを切り替える瞬間こそわざとらしいショックを挟んで来ますけれども、そこから先はあまり変化無し。特にd入れる必然性を感じず、基本はnに入れっぱなしでモード選択自体を忘れ去ってしまいそう。
3. エアコン
「欧州車の中では」効きが良い部類でしょう。では何故に「わろし」なのかと言うのは、エンジンスタートからエアコン作動までに少しの間タイムラグがあるのです。この酷暑の中ではそのラグがたまらなく苦痛であります。国産車ならエンジンをかけたと同時に冷風がバスバス出て来ますもんね。
★あし★
1. パドルシフト
シフトの質感は金属製で素晴らしいです、残念なのがその反応の悪さ。4Cのそれと比較してしまうと、もはやパドルシフトの役目を果たしておりません…。シフトダウンされるまでにコーナーに飛び込んじゃってますよ。
2. シフトレバー
全てを電子制御にしたためサイドブレーキも電磁式です。ただこいつらが昔人間にはどうにも扱いにくい…。あとシフトをリバースに入れるとモニターにリアビューが出るのですが、それがシフトをパーキングに入れた後でもしばらく映し出されたままなので、一瞬いまだにリバースのままかと不安になります。
こんな感じでいかがでしょうか?
個人的な感想で見ると、クルマとしての質感は高いですね。そんな中で電子系が少し不得意で、駆動系が問題有りと受け取った形になります。
これがスーパー以外のヴェローチェやクアドリフォリオでは全く異なるフィーリングを味わえるのかもしれませんが、スーパーとしては駆動系をもう少しシャキッとしてくれればもっとドライブが楽しくなるのにと感じました。
また何か気付いた事が出てきましたら加筆したいと思います。
おしまい。