W210メルツェデスベンツとお別れの日がやって来ました。SUBARUのWRX STIとの車両入れ替えに伴いまして私の輸入車生活もこれで一旦の終止符を打つことになります。それまで乗っていたボルボ850があまりに故障を頻発するからと、Goo-netで検索して実車を見る事なくお買い上げした私のW210でしたが極上の程度で故障知らず、本当に楽しませてもらいました。我が家に来た時には『この先10年乗ってメルツェデスの表彰制度でメダルを貰うんだ』と信じていたのに、予想外な展開での幕切れになったわけです。
大きめなステアリングが大好きでした。シンプルかつ飽きのこない内装は正にオールドメルツェデスの最終世代としての名残でもあるかと思います。意外だったのは着座状態でボンネットのスリーポインテッドスターが見えなかったこと、このクルマは見た目以上にボンネットに傾斜が付いているようです。実家のW211だと視界にボンネットマスコットがしっかりと入ってきますから。
帰省時の一コマ。並べるといかにW211がW210と比較してエッジを増やしたかが分かります。一般的にはW211の方がスタイリッシュで一般ウケが良いのはもちろんですが、W210の愛くるしい顔つきは所有して初めて虜になるのでしょうね。
週中は仕事があまりに忙しくクルマに乗る時間を作ることが出来ないため先週末のドライブが最後のお付き合いとなりました。手放すことが本当に惜しい優等生です。まだ走行距離も62,000km台なので、スクラップされずに次のオーナーさんに可愛がられることを願うばかりです。ただ私が所有している間にタイヤ、ブレーキパッド、ブレーキローターなどの消耗品は何も交換することが無かったから、これらの部品交換でそれなりの金額は発生するかと思われます。
操作スイッチなどの配置は絶妙でした、今どきのクルマと比べてしまうと装備は簡素かもしれないけれども何もかもが最高で『メルツェデス』と言う工芸品を持つ喜びを味わった2年半はとても幸せでした。
あと3時間ほどしたら次期愛車を引き取りに出発します。それでW210とはお別れですね、ナビの設定を初期化したり載せてある荷物を片付けて全てリセットしたら感謝しつつ最後の数kmの道のりで思い出を噛み締めながら過ごすことでしょう。
今どきこのW210を選んで購入される方はあまり居ないかと思います。世間では酷評されて今では見向きもされない車種の一つではありますが、実際にはメルツェデスで一番故障が少ないモデルでありセダンの伸びやかなシルエットを残すオールドメルツェデス最後のモデルです。私は自信を持ってこのW210をオススメします、何となく輸入車に乗ってみたいと思われるのであれば是非とも候補に入れてみて下さい。
おしまい。