40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【ゆる鉄】 ムーンライトながら

 かつての日本はブルートレインを筆頭に夜行列車が全国各地で走っていました。それが今や飛行機や新幹線にシェアを奪われてしまい夜行列車そのものを見掛ける機会はほぼ消滅したと言えるでしょう。

今回は「ムーンライトながら」の愛称で季節臨として運転されている夜行列車をゆる~く撮って参りました。

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いきなり画像を貼りまして、これがムーンライトながらです。「ながら」って言うのは「ながら運転」とかのながらでは無くて岐阜県にあります地名「長良」から来ている物になります。まあ中部地方に住んでいないと分からないですよね。もう少し掘り下げると、長良川では鵜飼いが有名でして観光に毎年多くの方がやって来ます。

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以前は「大垣夜行」の俗称で親しまれていた大垣~東京を結ぶ電車です。当時は座席指定券が無くて、早くからホームに列を作って必死に席を確保したものです。でも使われていた電車が165系の古いやつでしかもリクライニングしないタイトなボックス席…見ず知らずの乗客と向かい合わせに膝を当て合いながらの7時間程の乗車時間は文字通り苦行でありました。

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でも、なんで大垣なんでしょうね?
名古屋止まりにするか、いっそ米原まででも良いような気もします。東京発で西を目指す乗客が、終点大垣に到着したと同時に米原方面の電車に猛ダッシュで乗り継ぎする光景は大垣の風物詩の一つです(違)

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列車は10両編成、関東や関西では当たり前の長さでも、中部地方では4両とか短小なモノばかりなので迫力があります。どうやら4+6両の組み合わせみたいで一部がこのように車内通り抜けが出来なくなっていました。慌てて飛び乗ると自分の車両までたどり着けない罠が潜んでいるみたいです。

 私が通勤電車に乗っていると、とある堤防の土手にこのムーンライトながらを待ち構える鉄ちゃんが大量に群がっているのを何度も目にしました。そもそもが夜行列車が故に明るい時間帯にはほぼ撮影出来ない&大垣着が5時台で冬場は日の出前であることを考慮すると、確かに夏にしか撮れない貴重なチャンスなんだと分かりまして…まあ自宅からも近いしと自分もその群れの中に入ってみることにしました。普段は群れるのすごく苦手だからしないんですけどね。

 撮影ポイントへはクルマで行けて堤防の路肩スペースに停める形になるのですけど、ちょっと余裕こきすぎて時間ギリギリに行ったら満車じゃないですか…。涙目になりながら右往左往し、なんとか空き地を見つけたのが列車通過の5分前。もう諦めて真横の構図でいいやと撮影ポイントから少しはずれた場所でカメラを構えます…が…

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ムーンライトながらの前を走る貨物列車でフレーム確認すればとてもじゃないけど10両は入りきらない。これはいかんと蒸し暑いお盆真っ只中にヒィヒィ言いながら正規撮影ポイントまで走って行きました。

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が、無慈悲にも間に合わず超微妙な写りになってしまった…悔しいのぅ悔しいのぅ。

 こうなったらリベンジです、幸いにも夏の運転日を見たらもう1回チャンスが残っていました。
ってな訳で下り方面の運転最終日である今朝方に再訪。土日揃って朝4時半起きとか、どんだけおじいちゃんなんだと(笑)

 同じミスは二度としない、これがプロフェッショナル…とルパン三世の台詞を口ずさみながら5時には現地入りしてクルマを停めて、今日は三脚も立てちゃうぞと準備万端です、万端すぎて怖いくらいです。

で、この良い流れのまま撮影準備に取りかかろうとカメラの電源を入れて凍りつきました。バッテリー残量3%…。速攻で電源オフ、あかん、これあかんやつやん。もう電車が肉眼で確認出来るまで一切電源入れません。

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周りの鉄ちゃん達がしきりにセッティングする中で私独りだけスマホで映画鑑賞。違うんです、余裕かましてるんじゃなくてバッテリーに全然余裕が無かったんです。

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直前に例の貨物列車で試し撮りしてバッテリー残量2%。もういい、置きピンしてたら確実に途中でバッテリー切れになるからAFのままで連写だ。

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来ました、ムーンライトながら。昨日と違って朝日に照らされて「サイドギラリ」な状態です、これなら露出もかろうじてOK、あとはひたすら連写あるのみ…一発を狙う面白味は無かったけれど、私の阿呆なミスをリカバリーするにはこれしか選択肢が思い付かず…。まあ結果的には無難な収まりだったしリベンジ成功…かな。
写し終えたらバッテリーがちょうど力尽きました。

 実はこのムーンライトながら、近い将来に廃止になるかもと噂が出ています。この185系が老朽化に伴って引退するらしく、後釜があるか不透明なのだとか。
でも「大垣夜行」改め「ムーンライトながら」は青春18きっぷを利用して貧乏旅行するには必須の電車ですし、私も学生時代にたくさんの思い出を大垣夜行と共に作って来ているし、なんとか存続して欲しいものです。


おしまい。