40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【Roadster】 初めてなアレコレ

 何台もクルマを乗り換える男性は浮気性だと言いますが私は違います、そんな訳で私の8台目の愛車となったユーノスロードスターは今日も変わらず可愛いです。
30年以上前に設計されたクルマでありながら現在のクルマよりも素敵なのは秀逸なデザインと確立したキャラクターからでしょうか。もちろん安全装備などの点で言えばABSやエアバッグなど今やあって当然の標準装備が無く、ボディ剛性だって緩々であるもののクルマの基本があまりにしっかりしていて『日本の自動車技術は素晴らしかったんだな』と実感出来ることは今日のまるで家電製品みたいなクルマと違って『魂』が宿っているからですよね。その辺りはアルファロメオ4Cも同様でありクルマと呼ばれる工業製品ながらも鼓動を感じ、またこれは所有した人にしか分からない悦びであります。
先日試乗したポルシェのタイカンターボは、私にしてみればもう未来から来た乗り物で造りこみも素晴らしかったけれども、まだしばらくはガソリンをわんさか燃やしてシリンダーをドコドコ言わせながら走る方が楽しいものだと結論付けた次第です。そんな中でロードスターは私にとって色々と初な体験をもたらしてくれました。


1. 初めての赤いクルマ
嫁様のMINIもすてきな赤ですけど、私自身の所有として赤いボディは初めてです。今まで白⇒白⇒黒⇒シルバー⇒白⇒青⇒黒とモノクロ系メインだったため赤は見ているだけで気持ちを盛り上げてくれますね。もちろん他色以上に手入れが大変なのは承知の上で赤はロードスターと相性抜群だと感じています。

f:id:kitobee:20211218202655j:plain

2. 初めてのNA+5MT
NAのクルマはメルツェデスのW210だけで、あとはどのクルマもターボモデルを乗っていました。もちろんベンツは極楽快適でしたがどうしてもNAってモッサリしているイメージが強くて避けていたのです。が、ロードスターは基本的に車重が1tを切っている上に怠いエンジンながらもMTで運転を楽しめるから気分はもう『人馬一体』そのものです。私のモデルは1.6Lなので5MTが搭載されています、欲を言えば高速道路などあともう1速欲しいと思うシーンが時にあれど、基本的にはのんびり田舎道走っている分には十分なスペックかなと思います。

f:id:kitobee:20211218202815j:plain

3. 初めてのMAZDA
私が免許を取った〇〇年前と言えば正直なところマツダトヨタ、日産、ホンダの御三家と比較するとややマイナーでした。今でこそこのロードスターRX-7が異常な高騰ぶりを見せているけれど、当時は中古車市場で見れば価格破壊的な安値で並んでいましたよね。実家のどこかにRX-7のカタログがまだ眠っているはずですが、思い起こせば当時のディーラーは今日のスタイリッシュなそれとは程遠いどこかあか抜けない、そして受付には気怠そうなおねぇさんが座っていた思い出しか蘇って来ません(笑)
あとはテレビのCMだけはやたら元気に『ZOOM-ZOOM』と歌っていたのとか…。今は特にベトナムなどでMAZDALEXUSと並ぶ超高級ブランドになっているんですって。確かにどのモデルもモダンなデザインが素晴らしいですしね。

f:id:kitobee:20211218202900j:plain

4. 初めてのリトラクタブルライト
もうね、これですよ。
今となっては安全基準やコストの問題で2度と作られる事のないパカッと開くヘッドライト、これが私世代には最強の印籠みたいな要素。かつてのフェラーリランボルギーニコルベットなどスーパーカーが付けていたリトラを楽しめちゃうユーノスロードスターは神がかっています。ロードスターの場合は閉じている時にはスタイリッシュであり、リトラを上げれば可愛いカエル顔に変身して二面性を思う存分楽しめますよね。
かつては角目ライトや半目キット、片目だけ開くウインク仕様など社外品で更に表情を豊かに出来たそうですけど私はこの丸目が大好きであります。

f:id:kitobee:20211218202922j:plain

5. 初めてのネオクラシック
1990年2月登録の私のロド子は恐らく生産時期としては1989年末くらいなのかなぁと勝手に予測しています。ともあれ1990年と言えば1981年式11月登録の私がまだ9歳の頃に産声を上げたクルマですね。ってことは2021年の今日から見ると既に車齢は31歳…。私が今まで所有して来たクルマは大体2000年式前後と4Cの2015年、あとWRXの2018(だったっけ?)年くらいであり、1990年は自身最高齢です。実家のボルボ240GLが同年式でディーラー車検毎にウン十万の整備費をかけているのを見ているだけに、私のユーノスロードスターが今後どれだけのメンテナンス費用がかかるのかが気になるところです。まあ人間で見れば三十路はまだまだ若い部類であっても家電や建築物などで見れば30年ってもうご老体ですもんねぇ。

f:id:kitobee:20211218202954j:plain

6. 初めてのオープンカー
思えば私、オープンカーへの憧れは20代の頃からありました。親友がこのユーノスロードスターを乗っていたことはもちろんのこと定期的にオープンカーの試乗をしたくてディーラーへ足を運んでいた訳です。ホンダのS2000に乗った時は丁度BNR34 GT-Rを多少モディファイして所有していたのでV-TECの高回転まで突き抜けると絶賛されたアクセルレスポンスでも今一つ物足りなく、ダイハツコペンは当時なぜか七輪でBBQにハマっていて積載量の問題で却下、ポルシェのボクスターは憧れのまま金銭的問題で指をくわえて夢のまた夢、一番刺さったのはMINIのコンバーティブルで試乗したモデルは激アツなジョンクーパーワークスでした。シフトアップの度にホイールスピンするじゃじゃ馬っぷりと陽気なキャラクターにベタ惚れして購入直前まで行ったけれど人生の岐路であった海外留学のためBNR34を手放して資金に当てていた時期だったこともあり見送ったのです。
思えばあの時に留学を辞めてMINIを購入していたらどんな人生になっていたのかな…結果的には今の人生であって良かったと思えていますが。ユーノスロードスターは手動の幌なので基本的には停車中しかオープン&クローズが出来ません。まだ手に入れて間もないですが乗るときは大体がオープンにしています、畳んだ幌を隠すトノカバーは速攻でヤフオクで落札しました。これを着けるだけで一気にお洒落感が増しますね。

f:id:kitobee:20211218203034j:plain


 以上、あまりに様々な点で私の『初めて』を奪い取ってくれたユーノスロードスターであります。私はあまり今日の複雑な機能を詰め込みまくったクルマはあまり好みではありません。理由は簡単で『私が使いこなせない』、『修理が高額』だからです(笑)
iPhoneの便利機能をまるで理解出来ていない私の8bit級頭脳ではディスプレイタッチが当たり前の今時なクルマは恐怖そのものであり、またそのせいで何かあればテスターに当てなければ分からない、一つ壊れれば呪文の如くASSY交換と言われるのは頭文字Dがバイブルな私世代には苦痛です…よね?
以前に車検の際にお借りしていたアルファロメオジュリアではスマホをクルマにペアリングさせるだけで半泣きになっていたのは秘密です。その点、アルファロメオ4Cとこのユーノスロードスターは作りがシンプルの極みなので安心して乗れます、物理スイッチ最高。

色々とウンチクを垂れましたが、要はシンプルに走りを楽しめてデザインも秀逸なクルマが私にとってのベストカーです。それはきっと今後も変わらず、となれば今後も私の元には新車としてやって来るモデルは無いんだろうなと(笑)
乗れば分かるロードスターの良さ、国産モデルの魅力を再確認した2021年の冬でしたとさ。


おしまい。