40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【Formula 1】3年振りの鈴鹿でF1観戦 [金曜日編]

 モータースポーツファンが待ち焦がれたF1が3年振りに鈴鹿へと戻って来ました。
前回は4Cのお仲間さんにご一緒してアルファロメオレーシングを応援した2019年でして、憎きコロナ禍の沈黙を破って歓喜の雄叫びとも言えるF1サウンドを堪能するべく耳掃除も万全に挑みました。

 鈴鹿でF1のイベントとしては土日の予選、決勝のみならず木曜日からサーキットが公開されて実に様々な催しが用意されています。そのため私も今年の前半から会社には金曜日の有給を申請して、F1を存分に楽しむ下準備に勤しんでいた訳であります。とは言えF1のチケットは他のモータースポーツのそれとは一線を画したカースト制度みたいなプライスレンジでありまして、庶民の私に手が届く種類で最も良さげなのは『金曜日券』と言われる、その名の通り金曜日のみ入場が許可された1枚。ただ写真撮影に適しているのも金曜日なのです。何故かと言えば金曜日のFP(フリープラクティス)に限りこの金曜日券を持っていればメインストレートの屋根が付いている『V席』とピット上のVIPエリア、あとはカメラマンエリアを除いた全ての席へ出入り自由なのです。もちろん他のチケットであっても同じく好みの場所へ出入り出来ますが、最安な金曜日券こそコスパに優れた神チケットかと思います。

…と、ここまでは金曜日券を買う気満々で鼻息荒くしていた私でしたが、運よく会社のイベントに当選しまして金曜日にV席で観戦する権利をゲットしちゃいました。多分、今年あった私の運気から半分くらいはここにつぎ込まれたのでしょう。そうなれば金曜日券は不要となり、その予算がそのまま今度は同じくコスパ最強の神チケットである『西エリア券』へとスライドしたのでした。この西エリア券とは、これまたその名の通り鈴鹿サーキットの西側となるエリアに点在している自由席を好きに行き来可能なフレキシブルに富んだ1枚です。なのにお値段¥9,500で金・土・日の3日間有効なため日割りすれば1日あたり¥3,000ちょい、お値段以上西エリア。

但しこの値段が示す通り、そんな甘ちゃんなチケットではなくて西エリアは鈴鹿サーキットの最果てだの秘境だの言われる端に位置しています。メインストレートから一番近い130R付近であればまだ15分くらいで到着するも、今回私が観戦しましたスプーンコーナーまで行こうと思えば徒歩で30分程度の時間を要します。しかも道の大半が坂道とあって雨天時などは重い機材を背負うとかなりハードです。

 そして迎えた金曜日。
この日は会社のイベントとして参加のため10時に名古屋駅前にある噴水広場で、イベントに当選したメンバーと一緒に貸切バスで鈴鹿サーキットへと向かいます。車窓を見ていると名古屋高速から東名阪へと進み鈴鹿インターを降りて、イオンの前のメイン通りをひたすら渋滞にハマりながらサーキットに到着。とにかく鈴鹿インター出口からイオン前辺りまでが酷い渋滞でして所要時間はおよそ2時間、そのため12:00-13:00のFP1はなんとか途中からV2席で観戦出来た程度となります。サーキット内では17:00まで自由行動になっていたため、とにかくあまり混んでいない店を探して昼食をかきこんで、14:00からのポルシェカレラカップに間に合わせようと必死になりました。結果、遊園地内にあります中華の出店で醤油ラーメンセットとなったけれど、セットに付いていたポテトと唐揚は見事に冷え切っていてしかも干からびかけているクオリティ…肝心のラーメンは伸び伸びでコシと言う名のアビリティはどこかへ忘却してしまった様子で、例えるなら海の家でススる1杯にそっくり(笑)
しかも土砂降りの中で屋外のテント下にある簡易テーブル(それでも席が見つけられず食事トレーを持って右往左往する難民が多数)でいただく食事は40歳の私にとって色んな意味で若かりし頃を思い出す感慨深い味わいでありました。

 あまりに雨足が強くなって来たことでイベントに参加した他の社員がグロッキーになる中、私は100-400mmにX1.4テレコン武装したカメラ片手に気合十分なので、一目散に逆バンクへと地下トンネルをくぐって移動します。もちろん雨合羽もリュックに詰め込んで来たから雨なぞ私にとっては思い出へのトッピング程度ですよ。まあカメラに被せるレインカバーを直前にAmazonで買ったのに、家にすっかり忘れて来たのは痛かったですけど。防滴仕様を信じて本降りの中で酷使しちゃいました。

普段であれば絶対に出来ない観客席最前列でフェンスにかぶり付いての撮影開始です。
このDスタンドはS字コーナーを駆け上がって来るマシンを撮り方によっては、ほぼグランドレベルで激写出来るマニア垂涎のスポットと勤勉な私はネットで事前に学んでいました。コースまでの間にフェンスを2枚抜く必要があるので超望遠レンズが必須ではありますが、前述の通りテレコンまで投入した私の機材スペックであれば問題のフェンスはほぼ消せれるレベル。

時々フェンスにピントが合ってしまってシャッターチャンスを逃すことがあった位で、ここは来年以降も是非狙いたいスポットとなりました。F1を撮影する前にポルシェカレラカップを撮って、大体のイメージが掴められたのはラッキーでしたね。

カレラカップが終わる頃には一旦メインスタンドへ戻り、一応は会社のイベントと言うことで他の当選者と一緒に応援します(笑)

各ピットが観客席からは良く見えて、特にアストンマーティンのピットは『どや、写真映えするだろ?』と言わんばかりの素晴らしい照明効果に恵まれて、ある意味今回のベストショットとも言える1枚も撮れました。

14:00スタートのFP2でしたが、雨足があまりに強くてしばらくは各チームともピットからマシンが出て来ずに、ひたすらタイヤウォーマーで温めていた様子。

私の席から見て斜め左にアルファタウリのピットが目に入りまして、角田選手がコースインするところまで見守りまして、私も再びDスタンドへと戻ることにしました。マシンに乗り込む際は踏み台を使ってハロを掴みながらヨッコラショって感じなのですね:-)

 さあ、いよいよFP2で各車がコースインして、私もDスタンドの最前列に再びかぶり付いての撮影開始です。

このポイントは急な登り勾配なのでマシンが突然視界に飛び込んで来るものの、この日みたいな雨天であれば強烈な水しぶきがコースのはるか遠くから見えてくることで事前にファインダーを覗いて集中出来たため、雨が思わぬアシストに。

まともにF1を撮影するのが初めてな私のヘボい腕前で、当然の如く見れるような写真は数十枚に1枚だけです。それでもマシンが水を掻き分けて疾走する姿は幻想的ですらあり、雨に打たれている事など忘れてニヤケ面でシャッターをひたすら押し続けている私なのでした。シャッタースピードは1/160-1/250くらいを軸として、それ以下だともうブレがひどくて目も当てられない写真を量産するだけだった…。

撮影に関して言えば、とにかく私が思っていた以上に忙しいです。何故ならF1ともなればコース1周を2分かからず走り抜けるのですぐに目の前へと戻って来ます。もちろん例えば「角田選手だけ撮るぞ!」と決めていればそこに的を絞ってファインダーを覗いているけれども、私みたいにとにかく目の前をパスする全てのマシンにカメラを振り回していれば、あっと言う間に数百枚の駄作を生み出すのでした(笑)

画像上がほぼオリジナル、下がコントラストなどイジったもの。どちらが好み?

来年カメラを持ってF1観戦される方に強いてアドバイスがあるとすれば、予備のバッテリーは必携ですね。私は念には念を込めて3個持参して挑みましたよ。あとはハイスピード連写モードにしてひたすらカメラを左右に振りぬくだけです。

あ、一応申しますと今回撮った写真は全てノートリミングのオリジナル画角です。

 FP2は2023年のタイヤテストも兼ねるとの建前で当初設定されていました60分から90分へ拡大された点も私には大変ラッキーでした。実際には雨がひどくて本格的なテストは次のラウンドに持ち越しとなった様子です。

さて、私も17:00には乗って来たバスへ戻るよう言われていたから足早にメインスタンドへと引き返して公式ガイドブック(¥2,000)を手に入れて退散しましょう。公式アナウンスで金曜日の入場者数は38,000人とありました、平日ながらすごい人出ですね。

帰りのバスはどこかのスマートICから入って名古屋まで戻りました。やはり帰りも混んでいたのか17:00に鈴鹿サーキットを出発して名古屋駅到着は18:50、参加された皆さまお疲れ様でした。帰宅してからもサーキットの情報をTwitterなどで見ていると、どうやらシャトルバス、伊勢鉄道などカオスな状況で帰宅難民が大量発生していた様で…こちらもお疲れ様でした。


土曜日編に続きます:-)