40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【Alfa Romeo】 4C サイズ的なお話

 アルファロメオ4Cは実に特異なサイズで構成されたクルマだと眺める度に思うと共に、お世辞にも黄金比で成り立っているとは言えず角度によっては必ず「ブサイク」な瞬間があります。私は常々この4Cを誰かに紹介する際には「厚揚げ」みたいなクルマだと説明している次第です…。

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全長/全幅/全高/車重の順番で4Cのスペックを記すると3,990/1,870/1,185/1,050となります。軽四並の全長と現行フェラーリよりも低い全高を持ちながら全幅はポルシェよりも広い1,870を誇ります。その恩恵で真正面または真後ろから見ればロー&ワイドを極めるシルエットで手前味噌ながらも超絶カッコいいと日々悶えるものの、斜めからの特定の角度で眺めた瞬間に遠近法が間違っているかの如く不格好にもなります。

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 そんなサイズ感をお気に入りのカフェでスマホをポチポチ、他メーカーのクルマと比較してみたのでした。主には私が4Cと同じくらい溺愛するポルシェ(通称ポルポル)と対比してみたのが下の通りです。

Carrera964 4,245/1,660/1,310/1,350
4Cと比較 +255/ -210/ +125/ +300

Carrera993 4,245/1,730/1,300/1,370
4Cと比較 +255/ -140/ +115/ +320
964と比較 0/ +70/ - 10/ +20

Carrera996 4,430/1,770/1,305/1,420
4Cと比較 +440/-100/ +120/ +370
993と比較 +185/ +40/ +5/ +50

Carrera997 4,425/1,810/1,310/1,440
4Cと比較  +435/ -60/ +125/ +390
996と比較 -5/ +40/ +5/ +20

Carrera991 4,491/1,808/1,303/1,350
4Cと比較 +499/ -62/ +118/+300
997と比較 +61/ -2/ -7/ -90

Carrera992 4,519/1,852/1,300/1,515
4Cと比較  +529/ -18/ +115/ +465
991と比較 +28/ +44/ -3/ +165
964と比較 +274/ +192/ -10/ +165


…とここまではカレラ様との比較です。4Cとの比較と共にカレラがモデルチェンジ毎に先代モデルからどれだけサイズの増減があるかを追ってみました。とても意外だったのは歴代と通して4Cと素のカレラだと全幅はいずれも4Cの方がワイドであることですね、特に992なんてパナメーラと変わらないくらい巨大化したとばかり思っていたのに車幅は1,900を下回っています。そして964と992で比べると964がいかにコンパクトかが分かりますね、流石は5ナンバーサイズだった頃のカレラです。全長&全幅は現行が大きく成長したのとは逆に全高だけは僅かに低くなりました。尤もカレラは歴代と通して1,300mm強で推移しています。更にの比較として964と991は車重が同じな様子です。そこから現行で一気に165kgも重くなってしまいました。そう思うと4Cのライトウウェイト具合は異常な程であります。

他メーカーでの比較例も挙げておきますと…

BMW 3シリーズ(G20) 4,715/1,825/1,430
Ferrari348 4,230/1,895/1,170
Ferrari355 4,250/1,900/1,170
Ferrari360 4,477/1,922/1,212
ジュリエッタ 4,350/1,800/1,460

なんと現行のBMW3シリーズはカレラ991よりも全幅が広いですね。フェラーリ様(通称おフェラ)はネオクラシックモデルを挙げてみましたが全長こそ今日で言えばコンパクトでありながら全幅はえげつないです。360以降はサイズ肥大に伴って全高が1,200台になり4Cよりも背高になった模様です。現行モデルで4Cより低いものはランボルギーニが該当します。

ここでテーブルのコーヒーとケーキが全て胃袋に流れ込みましたけど、もう少しだけ調べてみました。私、こう言った地味なデータ取りが大好きみたいです。誰かこんな私を雇って下さい(笑)

ケイマン987 4,350/1,800/1,310
ケイマン981 4,380/1,801/1,294
ケイマン781 4,385/1,800/1,295

なんとケイマンは初代モデルから既に全幅が1,800ありカレラとサイズ的にそこまで大差が無かったのです。パッと見ではケイマンやボクスターはカレラより小さく感じていたけれど実のところはほぼ同サイズだったのですね、驚きです。こうして見ればポルシェは全高を1,300あたりでキープしている事が分かりますが、これは黄金比からなのか居住スペースの問題からなのか、ともあれこうして数値化すると面白いものですね。

じゃあ日本車との比較で〆としたいのですが、分かりやすい車種で見てみますと…

クラウン(現行) 4,910/1,800/1,455
アルファード(現行) 4,935/1,850/1,880
NSX(初代) 4,430/1,810/1,170
NSX(現行) 4,490/1,940/1,215
スカイラインGT-R(BNR34) 4,600/1,785/1,360
日産GT-R 4,690/1,895/1,360

クラウンは日本の道路事情に合わせて車幅を1,800までにしているのは有名なお話。アルファードも実は4Cより若干ながら細身なんですよ、驚きですよね。NSXは初代だと全高が4Cより僅かに低くてかつリトラクタブルライトを前期型は備えていたこともあって正にスーパーカー…一度は所有してみたかったな。私も所有していたスカイラインGT-Rブリスターフェンダーが当時は強烈だったけれども今となってはナローボディとも取れてしまう1,785mmで4Cよりも85mm細身になります。日産GT-Rは逆に4Cと対比して+25mm、こう見ると4Cはコンパクトサイズながらも全幅が相当なエグさであります。

 その他、暇潰しにチョコチョコと4Cを採寸してみました。

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フロントバンパーは地面から見て12cm、但しバンパー下に付いているビラビラの整流板は地上高で10cm弱くらいしかありませんので基本的に有り得ない程に平坦な段差であっても角度が悪いとザリザリ擦ります。余談ながら我らが日本男児股間にぶら下がる松茸は平均で約13cmなので、これよりもロードクリアランスは狭いのです。

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ドアの厚みは約28cm。この厚切りベーコンみたいなサイズ感が良い反面で狭い場所での乗り降りは絶望的です。サイドシルも約28cm。余裕でここに腰掛けられますので実は便利です。A4用紙の縦が297mmなので、なんとなく想像出来ますでしょうか。

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フェンダーとタイヤの隙間は結構ありまして私の華奢な指で3本入りました。本当はローダウンしたら気絶するくらいカッコいいだろうけど、そうしたらいよいよ実用性ゼロのクルマになってしまうし我慢です。

とまあ、色んな意味で規格外なわがままボディを持つ4Cは男だったら一度は乗ってみる価値ありでございます。ジワジワと中古車市場も値上がりしつつありますので、迷ってみえる方はお試しあれ!!


おしまい。