40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【Alfa Romeo】 Giulietta そして仲間がまた一人

 前々からアナウンスはありましたが、ついにジュリエッタが日本でファイナルコールを迎えた模様です。2010年に現行モデルがジュリエッタの冠の元で登場してから然程大きなマイナーチェンジをせずに約12年のロングセラーとなったものの、無念ながら次期モデルの噂も無くたち消えてしまうのが実に惜しい話です。

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 私もつい先日の車検で代車としてお借りしてそれなりの距離を運転した感触としては、デザインはもちろんサイズ感やドライビングフィールなど全方位で出来の良いクルマであり、特に日本の道路事情に非常に合った1台だと感心したものです。流石に登場から12年経っていることで先進機能は他メーカーに大きく引き離された為、なかなか新車でパコパコ売れるとは思えませんけどね。

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 そんな中でもファイナルモデルが設定されたみたいです。最近リリースされていた他の限定モデルと同じく各所にイエローの差し色が入っているのが特徴です。マフラーもマレリ社製とか言う音が良い物を仕込んであるのか特設サイトには排気音の視聴がございます。

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なかなかどうしてボディカラーは3色、なんで情熱のアルファレッドが無いのかが謎すぎます…。

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限定65台…うーん。
ノーマルが399万円で、このファイナルモデルは439万円…40万円の付加価値を見いだせられるかがキモでしょうが、439万円だと同じハッチバックでメルツェデスのA180やA200dが同価格帯に現れてしまうのが辛いところ。あちらはエンジンの熱さを除けば「ハイ、メルツェデス」の音声認識を初め最先端な装備ですからね。

 ともあれ、ジュリエッタが貴重なアルファロメオラインナップから去るのは寂しい限りです。それよりも問題なのはアルファロメオの経営陣なのではと先行きの不透明さに不安しか覚えません。ジュリエッタに代わり次期投入モデルでSUVのトナーレが準備されています。ただでさえモデルレンジ不足のアルファロメオの中でステルヴィオが既に存在している中、なんでSUVを更に投入してしまうのか。

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コンセプトモデルと比較して市販直前モデルでは

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なんかモッサリしたし…これじゃあまるでハリアーのグリルを変えただけにも見えます。

 ここ最近のアルファロメオは個々のモデルそのものを大切にしていない風潮が色濃く出ていませんかね。モデル名を挙げれば私の所有しる4Cはもちろん、8C、MiTO、ジュリエッタとモデルチェンジせずして消滅してばかり。一時は強気に「アルファロメオはエントリーグレードを廃止して高級路線を突っ走りまぁす!!」なんて吠えていた割に現実は泣かず飛ばずであり半泣きでモデル縮小、しかも残ったのは価格帯が高いジュリアとステルヴィオ、そしてトナーレの投入と来れば頭を抱えてしまいます。

例えとして少々乱暴ですけど、今まで可も不可も無くやって来た惣菜パン屋がある日突然、高級志向にと純生食パン専門店にして客離れしてしまったみたいな。そりゃあ今までそこのお値打ちなカレーパンやウインナーロールが好きだった客を見捨てて単価が倍以上もする生食パン1斤売りに路線を変えれば既存客からは見捨てられるし、評判や実績が無いままじゃ新規顧客も見込めませんよね。

 もっと言えばせっかくF1に参戦してドライバーだって良いのに万年順位は振るわず宣伝も下手であっては目も当てられません。現に私の周りでクルマの話をすれば「最近のジャガーっていいよね」と90年代までは電子系トラブルの嵐だったあのジャギュアが至極高評価なのに対して「ああ、あの壊れるアルファロメオね」とアルファロメオは当時からイメージがまるっきり変わっていません、初志貫徹にも程があります。しかも「壊れやすいイタリア車」でなくて「壊れるアルファロメオ」と国どころかメーカー名で名指しされる切なさ。「頭の悪い学校へ行っていたkitobee」ならぬ「頭の悪いkitobee」とガツンと来る評価を吐きかけられている気分です(笑)

 …話題が脱線しましたが、いつまでも蛇の毒牙とか都合の良いフレーズに頼ってばかりいられない瀬戸際まで追い込まれたアルファロメオ、お願いだからコンパクト~ミドルクラスで最高にホットな1台をリリースして欲しいと切に願うばかりです。


通勤途中の戯言、おしまい。