40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【Roadster】 ヴィタローニミラー

 私が暮らす地域は今冬なかなかの降雪具合でして、ひとたびクルマに乗れば融雪剤&巻き上げる雪でボディがドロドロに汚れてしまい、そうでなくともボディに降り積もる雪のせいで乾けばしっかり汚れている…もう洗えど洗えどキリがないのです。それでもめげずに週末ごとに乗ってもいないクルマの洗車に勤しむ私はきっとご近所様から『洗車おじさん』と呼称されていることでしょう。もし今後インナーガレージ付きの注文住宅を建てる予定の方、ガレージに温水が出る給水を確保することを強くお勧めします。私はそれをケチった為に冷水で指が千切れる程に痛いです。

 さて、そんな中でユーノスロードスターのモディファイを始めようかと重い腰を上げた性人…もとい成人の日。週末ルーティンの洗車を終えて、珍しく3月上旬とも言われる程に気温が上がったのを良いことにユーノスロードスターを購入した際に格安で譲っていただいた超絶カッコいい『ヴィタローニミラー』を装着してみました。年代物の中古品ですので艶などは過去に置き去っているであろう見た目なものの、とりあえずはコイツを纏ったスタイリッシュな姿を見てみたい一心で準備を進めます。

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譲渡いただいた際にミラー本体とボディの間に噛ませるプレートが片方欠品していたので、これを何とかします。手始めにネットでパーツ単位で出てこないかを探ってみるもヒット無し、いきなり心をへし折られた気分です。これが新車や4Cなどに取り付けるのであれば意地でも新品を探して来ますが、何せ取り付けするのは気軽に楽しめるユーノスさんです。
『無いモノは 作ってしまえ ホトトギス』…そうです、作ってしまえば良いのですよパイセン。ここでデキる諸先輩のブログでは『3Dスキャナで作成』とか『レジンで型を起こして複製』などとパンピー置き去りな手段で完璧な逸品を増産するのでしょうが私は違います、かの福田元首相の言葉でも借りましょうか、『あなたとは違うんです』。しがないサラリーマンのペラい財布でも賄える小銭範囲の出費で解決しようじゃあありませんか。

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 とりあえずプレートの材質はウレタン樹脂みたいな少し柔軟性のある物です。こいつに拘ると素材探しでいきなり難航しそうだしプレートの役割はミラーとボディが綺麗に留まる様にする緩衝材みたいな感じだろうと勝手に推測して、100均を30分程彷徨い出した答えは『カッター用のゴムマット』でした。これなら厚みや柔軟性がある程度似ています。自宅でプレートを当てて採寸し、無慈悲にも開封直後にハサミで切り刻んでやりましたさ。ワイルドだろぉ。どうせほど見えない部分のパーツなんだし多少の粗さは気にせずなんて言いながら、かなり雑になっちまったさ。ワイルドだろぉ。

次なる難関は作ったゴムマット製のプレートにビス穴を開ける工程。今一度100均へ出向いてツールを物色しました。そこで白羽の矢が立ったのは『革製品用ポンチ』、こいつを穴あけしたい部分に押し当てて、プラスチックハンマーでガッスンガッスン打ち付けてやる訳です。
日が暮れた自宅前で一心不乱にハンマーを振り下ろす姿は120%不審者そのものだったことででしょう…そこで事件は起きました。トンネル工事の如く表面と裏面の両方から貫通作業を行うも、ポンチの性能以上にゴムが厚くてあと一歩のところで穴が開かないんです。このイカレポンチ…げふんげふん、私が用途以外の目的でツールを使うものだからダメなのですね、安物買いの銭失いとはこのことです。

 涙で枕を濡らした翌日にはホームセンターでハンドドリルを購入しました。こいつ…出来るぞ。当たり前ですが流石は穴あけのエリート戦士、あれだけ苦戦した貫通工事を秒で終わらせてしまいました。これで自家製プレートの完成であります、マンセー

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 …さてさてここまでやっておいて、実はまだヴィタローニミラーをユーノスに仮付けすらしていない事実に気づきました。とりあえず運転席側から、オリジナルのプレートを使って装着してみましょうと作業開始。ミラー付け根のカバーを捻ると2本のネジでボディにミラーがくっついています、私のユーノスは手動ミラーですから配線などもちろん無くて簡単に取り外しが出来ました。
さあ、ここでヴィタローニミラー様をボディに当てて…うん?
なんてことでしょう、そもそもミラー台座のサイズが純正とヴィタでは違っていて、かつ私のユーノスは同色とは言え全塗装されています。見事に塗装の段差が見えてしまうじゃあありませんか…むむぅこれはダサい、ダサいぞ。不測の事態に軽いパニックを起こしつつ、それでもここまで来たらもう後には引けません、強行突破あるのみ。

で、着けてみた。

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超絶カッコいいじゃん。
でも冷静になって見てみれば、ヴィタローニミラーって純正ミラーの半分くらいの大きさなんですよね。嫌な予感を胸に抱いて運転席に滑り込めば、それは現実となりました。
全然見えんねん。
そう、当たり前ながらミラーが小さければ映る景色も狭まる訳でして…。全然見えんねん、ビックリする程に死角が多いねん。

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↑ワタシ多分こんな顔していました。

動揺を必死に隠しつつ、右側ヴィタローニミラー、左側純正ミラーのまま近所をグルっと試運転してみます。

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見えん、見えんぞ。
いやいやいや、もし購入時に元々ヴィタローニミラーが着いていたならば『こんなもん』として受け入れていたのでしょう。でも純正の視角を知っている以上、これは恐怖でしかありません。それかミラーをワイドタイプに換装して…いやどうやってミラー加工すんねん。うなだれながら帰宅し、無言でヴィタを外して純正戻し。言うまでもなく、あれだけ必死に自作したプレートはもちろん日の目を見ることなくパーツ保管庫へと投げ入れられたのでしたとさ。

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++出費++
ゴムマット \110
ポンチ \110
ハンドドリル \1,192

++作業時間++
約3時間(材料買い出し時間含む)

++経験値++
プライスレス

いやぁ、作業未完で断念せざるを得ない結果でしたが、クルマいじりって本当に楽しいですね。え、悔し文句にしか聞こえないって?
そりゃそうでしょ、悔しいんだもん。
今度は物事を進める前に『仮付け』をしっかり行っていこうと思います。そんな至極当たり前の事を学んだ40歳の1月でしたとさ。

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↑ワタシ多分こんな顔していました、チクショウ…。


おしまい。