40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【スーパー耐久】スーパー耐久2023開幕戦 予選日

 私が待ち焦がれた2023年のレースシーズンは鈴鹿サーキットでのスーパー耐久(以下S耐)で開幕しました。もちろんドライバーとしてではなくて観客としての話ですが、昨年の春と秋に続いて3回目の観戦ですっかりS耐の魅力にハマってしまった感じであります。何がそう魅力的かと言いますと、プロアマ混合でコンパクトカークラスからGT3マシンまでがコース上に入り乱れて耐久の名の通り長時間バトルを行うため常に白熱した戦いとなること。

国内最高峰レースのスーパーGTや世界最高峰のF1と比べれば入場者数がまだ少なめ(とは言え今回は多かった)で人気の観戦ポイントを確保しやすく、フードコートでもそこまで並ばずして購入が出来ること。そしてそしてチケットが他レースよりもお安く設定されている点や、参加台数が多い=たくさんのドライバーとRQに会える。
まあ言いだせばキリが無い訳でして、老若男女問わず皆さんに強くおススメしたいレースなのです。

 と言う訳で今回も会社のRQ大好きな同僚と一緒に土日の2日間に渡って鈴鹿サーキットで思う存分に趣味を楽しんで来たのでその様子をお届けいたします。

まず購入したチケットはVIPスイートと呼ばれるS耐では一番高価なフルオプションの1枚。このVIPスイートを手にする選ばれし勇者が(要はお金を注ぎ込んだ)プラスチックパスを印籠の如くかざせば様々な特典を受けられる『時間とサービスをお金で買う』多忙な現代人にピッタリなチケットと言えるでしょう。
その特典は『コースのほぼ全景が見渡せるVIPスイート専用タワーへの入場権』、『専用タワー内でアルコールを含むフリードリンク』、『決勝日にはタワー内で鈴鹿サーキット特製ランチ付き』、『1コーナー内側の激感エリア入場OK』、『S字トンネル通行OK』、『ピットウォーク最優先入場』、『決勝レース前のグリッドウォーク参加』、『教育センター内駐車場付』。どうですか奥さん、これだけついても「でもそれ、お高いんでしょう?」なんて言います?

とどのつまり、このVIPスイートを装備した者の1日は到着時間に気を揉んで混み合う駐車場で空きを探す手間無く、嵩張り機材を背負って入場ゲートからGPスクエアまで開園ダッシュする必要も無く、空調の効いた専用エリアで朝8時台から泡でも飲みつつ観戦準備を整え、手荷物はクロークに預けて最小限の装備で観戦に繰り出せて、平民が織りなすピットウォーク前の長蛇の隊列を横目に5分前集合で最優先入場を果たし、カメコで激密な戦場になる前に有名所のRQ撮影orドライバーとの交流が出来て、いつでもパドックで現場の空気を共有し、フードコートで空腹と場所取りの不安を抱えながら並ぶ代わりに空調の効いた専用エリアで特製ランチに舌鼓を打ち、決勝前にはグリッドウォークでチームの集合写真だって撮れちゃいます、レース後も専用駐車場からはスムーズな退場が可能。どうですか奥さん、これでもまだ「でもそれ、お高いんでしょう?」と言えますか?

まあ答えはもう出ていますよね、若者は買ってでも苦労をしなさい、私みたいな中年オッサンは日々のケチった昼食代を全投入して楽を金で買います(笑)

 おっと、前置きが長くなってしまいました。当日は明け方から土砂降りで早くも私のテンションは半分くらい排水溝に流れ出してしまいました。いやいや漢たるもの雨が降ろうが槍が降ろうがRQ…ゲフンゲフン、マシンを激写する為なら全力で向かうよろし。そんな気持ちでユーノスロードスターの狭い車内にカメラ機材一式と、この雨の為に急遽調達したKEENゴアテックスな靴に通勤用雨合羽、タイトなトランクにはお泊り用具一式に加えて撮影用の脚立…が入らない。ハイ、脚立さん戦線離脱決定。ガソリン満タン、ETCカード挿入OK、手元にはドライブスルーで久々に購入したマクドのソーセージエッグマフィンで鈴鹿へ向けて滑り出したのでした。幸いにも道中はすこぶる順調で、サーキットが近づくにつれて他府県ナンバーのスポーツカーが1台また1台と増えて行きます。S2000ランエボ、シルビア、スープラなどなど2000年代初頭のモデルがたくさん見受けられて思わず胸アツになりますが、揃いも揃って私の車齢33歳のユーノスロードスターをあたかも路上のパイロンの如く抜き去って行きますコンチクショウ。
でも私は慌てません、なんたってVIPスイートですから(しつこい)。これが自由席券参加で駐車場予約もしていなければ焦り出す時間帯であれど、教育センター内の専用駐車場はGPスクエアまで徒歩5分圏内に位置するので心の余裕が半端無い訳です。もう早速お値段以上。駐車場で同僚と合流し、ゲートオープンまで何故か私の狭いロードスターの車内で待つことに(笑)
大雨の影響で車内はみるみる曇り見るからに怪しい…ロド子に四十路の野郎が二人乗るには色々な意味で厳しい事を実感しました。

 程なくしてゲートオープン、GPスクエアには当然ながら一番乗りでそのままVIPスイートのあるタワー5階へ。ここのチケットを購入しているお客さんの顔ぶれを見る限りは2%程度のブルジョワジーな方と8%程度の純粋なレースファン、そして残る約90%はRQカメコって配分でしたね。これは持ち物を見ればすぐに分かります。本当に軽装で朝からビールにワインにとアルコールを摂取している方はブルジョワ、脚立や一脚を持って本気のバズーカレンズ装着はレースファン、いきなりカメラにストロボを着けて、やたら高価な標準~中望遠レンズを噛ましているのがRQ狙いのカメコ。ここ重要、テストに出ます。
私たちも例に倣ってまずはウェルカムドリンクで喉を潤し、本日の作戦会議に入りました。土曜日は予選日として設定されていまして、午前中は練習走行からスタート、午後に各A~Dドライバー別の予選があります。イベント関係はお昼前にピットウォーク、その後は各チームのPRステージなどが盛り込まれていて今回のイベント関係は全てパドックエリアの屋内で行われる事となっていました。要するに通常チケットだけだとイベント関連は一切見れない『財力に物を言わす』方針に変わってしまった訳です。今まではGPスクエアにステージを設けて誰もが見れたんですけどね。

私はクルマもオネェさんも両方見たい欲張り派、同僚はオネェさんに猪突猛進。協議の上ここはピットウォークまで別行動で個々に楽しむって結論で一致。私は100-400mmに1.4Xのテレコンを噛ました装備でDスタンドまで徒歩移動しました。

幸いにも天候は小雨程度にまで回復して来ていたため雨合羽を羽織る事無く、カメラだけは雨よけグッズで守ってお気に入りの撮影ポイント3か所で手振れ&ピンボケの大量生産に成功しました。

やっぱ一脚は必要だったかな…。

 頃合いな時間になった事で一旦タワー5階へと戻り、今度はピットウォーク用の装備へと切り替えます。ストロボは迷ったけれど私にテクニックが無いから装着せず、とりあえずレンズは安牌の24-105mmへとシフトしておきます。あとはボディバッグにピン撮影用の100-400mmも忍ばせて用意万端。通常のピットウォーク券で参加の場合は逆バンクトンネルに開始60分前くらいから並ぶ必要があるところ、VIPスイートはピットビル2階で集合して最優先での入場となるので多くとも開始10分前くらいに向かえば十分です。この時短技を一度でも味わってしまうと癖になること間違いなし、特にこれからの暑い時期や悪天候だと屋外に並んでいるだけで想像以上に体力を消耗するためこの優先入場については本当に有難いです。ホラお値段以上。

予定時刻にピットウォーク開始、参加者はお目当てのチーム、ドライバー、RQ目掛けて猛ダッシュを噛ましています。私はと言うと昨年から応援している元嶋選手が居る23号車のTKRIピットへと向かいまして今回もお話する機会を無事にゲット♪

大満足して周りを見渡すと既に一般チケットの方々も入っていてピット周りは阿鼻叫喚…そこは一眼レフカメラと言う名の銃砲を構える男たちの熱い戦場と化していたのでした。

RQももちろん大人気な子と、まだそこまで知名度が高くない子が混ざっているため、RQ大賞を獲ったクラスの大御所には通勤ラッシュかと思うくらい野郎共が集結して過密になっているし、そうでない所は言い方が悪くなりますが閑古鳥が鳴いているチームもあります。同僚はRQの知識に大変長けていることもあって水すましみたいに要領良く渡り歩いていましたが、私は恐らくものすごく非効率に右へ左へ彷徨っていたかと。
それでもまあ個人的には頑張ったかと思いますし明日の決勝日にもピットウォークはありますからきっと大丈夫。

ピットウォーク攻略の秘訣を、去年からサーキットでお会いしているRQの写真を撮るのがとても上手な常連さんに伺ったところいくつかのアドバイスを頂きました。まあ大前提としてはRQの子たちに顔を覚えてもらうのは大きなアドバンテージとして、とにかく撮る時にはジェスチャーや声掛けをして一瞬でもアテンション=目線を貰うこと。これってシャイボーイな私には意外と簡単そうで難しいです。まあ私も大きく手を振りながら「お願いしまーす!」と懇願すればこちらを向いてくれる場面が多かったですけど、人気な子だとそれ以前の問題で撮影する側が多すぎてなかなか正面まで回り込めない。次に最前列まで行ったものの声掛けせずにひたすら黙ってカメラを構えている私以上のシャイカメコが多すぎて、またそれらが声掛けしない為に全然目線を貰えずに長時間場所を譲らないの悪循環を繰り広げている訳です。少しだけ勇気と声を振り絞れば良い写真を撮れる確率は増して効率も上がるのでここはもっと浸透すれば良いのになと思っております。

あと前述の様に顔を覚えてもらわない限り、チームの全体写真はまず目線は揃わないと思っていた方が精神的に楽です。どうしてもRQ側から見ればカメコが視野角120°くらいまで目の前に群れている以上、全員が一点を見てくれるってピットウォーク開始直後を除いては難しいものです。逆を言えばだからこそ猛者たちは開場と同時に推しのチームへ猛ダッシュするのでしょうね。S耐でもごった返していたからスーパーGTなんてカオスなんだろうな…。

S耐スポンサーのハンコック、右のお二方は韓国から開幕戦のみ参加してくれたそうです。안녕하세요〜。

ピットウォーク終了と同時に同僚と再会して互いの健闘を称えつつ、フードコートでランチタイムとしました。私は唐揚げ大盛、同僚はたこ焼きで腹を満たしてタワー5階へと戻ります。ここで一旦機材の清掃と午後の作戦を練り同僚はイベントステージで引き続きRQ鑑賞、私は予選を堪能することで決定。ピットウォーク前に雨は完全に上がり薄日も射して来ました、路面も段々とドライコンディションに変わりタイムアタックに適した条件になりつつあります。

 さあ午後はマシン撮影に集中です、まずはお決まりのS字コーナーから逆バンク付近で連写しまくります。

雨降りだった午前中はAFが大きく外れる事が多かったけれど、午後は大分とマシな写真が増えて来て嬉しい限り。

元嶋選手が駆る23号車も上々な滑り出しで応援に熱が入ります。

予選日の最後は激感エリアでマシンを間近に体感です、ここはガードレールが結構邪魔だし構図も限られて来るけど流し撮りがし易いポイントとしてレース中に一度は足を運ぶと思っている以上に楽しいかと。2コーナー出口でオーバーテイクするシーンも多々見られますし♪

まあ減速しているポイントだから比較的ファインダー内にマシンを留め易いってのもあります。

 そんなこんなで予選日は幕を閉じました。同僚は帰宅ですが私は自宅とサーキットがそこそこ離れているのと、理解深き嫁様が「泊まっておいで」と天の声を掛けてくれたため今回も白子駅前のホテルに一泊させて貰えました。ストーリアホテル白子は利便性抜群なのでお気に入りになりました。


その場所柄、レース日前後は半年以上前から満室になっているものの、粘り強く何度も何度も見ていると稀にキャンセルが入って空室が出ます、ただ本当に稀なので私は運良く宿泊日数日前になって予約出来たのとその後も見ていたら一度だけ一室のみ出ていたくらいで基本的にはダメ元で狙うくらいな確率です。

夜は昨年行って大満足だった駅前の焼き鳥居酒屋で鳥雑炊や焼き物を楽しみまして(あれ、お昼も唐揚げ食べてなかったっけ…)、パソコンに撮影データを全てコピーして明日のためにSDカードフォーマット、バッテリー充電にカメラメンテナンスを入念に行いました。

結局は「遠足前症候群」とも言える興奮状態で疲れているのに夜はなかなか寝付けずに就寝は午前2時くらい…決勝日レポートに続きます:-)


おしまい。