イタリアのクルマと言えばフェラーリ、マセラティ、アルファロメオ、フィアット(アバルト)など比較的パッとメーカーと車種が頭に浮かんで来ると思います。少なくとも私の中でイタリアのそれらはいずれもドイツの優等生やイギリス紳士とは明らかに異なる、個性的なデザインとスポーティな性能を兼ね備えた一種の『癖が強い』クルマであると認識していたりします。
アルファロメオ4Cなんて隅々までが癖の塊であり、それはもう見ているだけで私の目尻はだらしなく落ちて口元が緩みます、きっと鼻の下も伸びていることでしょう。妻が私の行動を見ていると、カフェなどへ入る時4Cから降りてドアロックをした後も数回振り返りながらその姿を拝んでいるそうです(笑)
さてさて、そんなアルファロメオが示していたロードマップを大幅に縮小したことは記憶に新しいですよね。4Cこそモデルチェンジはされず2020年に生産終了されるとアナウンスされていたものの、後継としてGTVと8Cの用意があると正式に発表されていた事でアルファロメオの大進撃を期待していました。
GTVなんてこのイラストのシルエットから見て絶対にカッコいいと鼻息荒くしていたのに…
8Cも優雅なお姿で登場すると信じていたのに…
気付けば計画は白紙、4CとMITOが亡き今となってはラインナップはジュリア、ジュリエッタ、ステルヴィオのみで導入予定のSUVトナーレはそもそものスポーティ路線では無いと来たものです。
ジュリエッタ自体が登場からかなりの年月が経ったモデルであり、ステルヴィオも日本では決して大ヒットしている訳では無い、じゃあジュリアはと言っても…ねぇ。
以前にもマツダのロードスターをベースにしたスパイダーが噂された時期もあったけれど結局それも立ち消えた経緯があり、情熱的でも経営的には脆いことがアルファロメオなのかなと自虐的になってしまいます。
高級路線に振ってしまわずにリッターカーのコンパクトモデルでも出してくれたら意外と売れると思うのですがね、それで経営回復させてからまた4CやSZみたいなブッ飛んだモデルを作るとか。
それと対照的に何だか勢いが出てきたのはマセラティ。先日発表されたMC20が強烈にカッコいいのです(笑)
どこをどう見ても美しいデザインと、バタフライドアに鼻血を吹きそうです。
マセラティはどのモデルも極めて個性的でありながら、決してそれがやり過ぎや下品になることが無く、それがあのMC12であってもどこかに品を感じます。
また、マセラティは今後の計画として更なるラインナップの充実を計り、フェラーリからの独立を含み自社での確実な増強を見据えている辺り意外と明るい未来が待っていそうですね。
何だかアルファロメオが稀少なメーカーとなり、マセラティがメジャー化して行ってもおかしくない雰囲気すら見えて来ました。
それでもアルファロメオの毒蛇は強烈であり持てる限りは所持していたいクルマであることはもちろん、またマセラティも死ぬまでに一度はオーナーとして乗ってみたいなと妄想に明け暮れる日々であります。
クアトロポルテやグランツーリズモも曲線美がたまらないです(笑)
イタリアのクルマは機械と言うよりもまるで生き物です、だから多少の故障や精度の甘さも許せるのです(笑)
余談ながらアルファロメオ4Cは車重が約1,000kgで今回登場したマセラティMC20は約1,500kg、サイズは若干違えどいかに4Cがライトウェイトであるかが分かりますね。
以上、週中の妄想おしまい:->