40代の日々徒然

ほのぼの夫婦と保護猫2匹の備忘録

【スーパーGT】スーパーGT2023第5戦鈴鹿 予選日&決勝日

 スーパーGTで夏の風物詩と言えば鈴鹿ですよね、いきなりですが異論は認めません(笑)
何年か前までは夏の鈴鹿=1,000km耐久レースでしてチームはもちろんのこと観客も焦げる程の日照りの下でひたすら観戦する、ある意味ドMな1戦でありました。それが最近になって450kmレースへと変わり、撮影したい者としては多少の物足りなさを感じつつも身体には優しい内容になったかなと。

駄菓子菓子、ちゃう、だがしかし

齢が40を過ぎて来ると明らかな身体の衰えってものを感じるんですよ。どれだけ写真撮影の欲が全身から湧き出ていたとしてもフィジカルが付いていかない。まして国内ではF1に次ぐ人気を誇るスーパーGTとあればコロナが明けてみんな出掛けたい症候群にある中で、サーキット入場者数は恐ろしいことに。今までの統計から見ていても以下の修行とも言える苦行が不可避な訳でして。

1:駐車場確保の合戦
指定駐車場券がネット販売されています。ただ枚数に限りがあって販売開始と同時にほぼ瞬殺でSOLD OUTの手に入りにくいプラチナチケット。そのため現地に夜中から早朝には到着して駐車スペースをゲットせねばなりません。ましてや私のお出掛け足車な愛車ユーノスロードスターなんてシートがほとんどリクライニングしないから車中泊は絶望的で、それどころかエコノミー症候群まっしぐらです。

2:ゲートオープン待ちの儀
駐車場にクルマを滑り込ませて安心しているのは素人童貞のする愚行です。そこには早朝からのフリー走行を少しでも良いポイントから撮影したいガチ組、各メーカーやチームの物販で整理券配布されるお宝グッズを狙う信者、RQのPRステージにかぶりつきたいカメコなどなどが、1秒でも早く入場したいとこれまた夜中の内からゲート前に隊列を作り始めるのです。これに並んでおかないと、ゲートオープンしてからGPスクエアまで辿り着くまでに相当な時間を必要として結局のところ出鼻を挫かれるのです。

3:コインロッカー争奪戦
レース観戦って意外と荷物が多いんです。そのためパーク内のコインロッカーは隠れた人気者。ただ数に限りがあり、これを逃すと富士山登山バリのアマウントとなった肩に食い込むバックパックを延々と背負い続けて亀仙人になってしまいます。

4:無限ドリンク地獄
夏場で屋外で周りは全てアスファルトと来れば己の身体を上から下から容赦無く熱波が突き刺して来て、まるでオーブントースターに体験入店した気分。となれば冷た〜い飲み物が欲しくて欲しくての無限ループに突入します。しかも自販機の数に対して圧倒的に観客が多いがため、自販機へは品物補充の繰り返しで冷たいなんて程遠いヌルいドリンクに絶望します。

5:日陰求めて三千里
長蛇の列を耐え抜いて手にしたお昼ご飯、でもどこで食べれないいのやら。数少ないテーブルに在り付けなかったら皆さん地べたに座って済ませるしかない。しかも日陰なんてサーキットの中では面積の数%しか無い。最強の陽射しで意識は朦朧、お尻の肉はまるで石焼ステーキな気分、こんな中でご飯を口へと詰め込むのは中年にはもはや罰ゲーム。

6:ピットウォーク開始90分前には炎天下に並ぶ驚くべき日本人の美徳「時間前行動力」
RQの美貌を激写したい、選手からサインを貰いたい、RQの笑顔を劇写したい、間近に見たい、RQのセクシィな…以下諸説あり。まああれですよ、ピットウォークはレースプログラムの中において恐らくは最大のウェイトを占めているメインイベントです。鈴鹿は今まで販売されていたピットウォーク券が廃止となりパドックパスに統一されました、平たく言えば圧倒的値上げですね。
しかし鈴鹿のピットウォークは他のサーキットと比較すると殺人的とも言える入場者数らしく、お目当てのチームをまともに撮ろう、お目当てのドライバーからサインを貰おうと思えば開始90分前には入り口に列を作っておかないと、開始時間になってから入場までかなりの時間をロスしてしまいます。特に人気のドライバー、今年で言えば今シーズンで引退を発表されたZENTセルモの立川選手なんて人気過ぎて速攻でサイン会の列切りをされていました。

7:とにかく並ぶ、きっとここはネズミーランド
総括として何をするにもひたすら並びます。駐車場の入場から始まり、ゲートオープン、フードコート、ピットウォーク、トイレ、帰りの駐車場まで。翌日に有給を入れてあればまだしも、普通に月曜日から仕事であれば控え目に言って死んでしまいます。

…と、そんな苦労を全てお金で解決してくれるのが『VIPスイート』と呼ばれるプラチナチケットであります。金額だけを見ると相当エグいプライスタグを掲げていますが、これを一度知ってしまうともう辞められない止まらないカルビーカッパえびせん。

上納金さえ払えば、ほぼ全てのイベントにおいて最優先で対応して貰えるのです。例えば駐車場はVIP専用駐車場でGPスクエアにほぼ隣接するエリアを確約。VIPラウンジは空調完備でアルコールを含むドリンクがどれだけでも飲める。日曜日には特製ランチが付いて、公式ガイドブックも価格に織り込まれています。ピットウォークは優先で開始と同時に入れて、決勝レース直前のグリッドウォークに参加出来るのはこのVIPスイート以上を持つ勇者しか招かれません。
タイムイズマニーにも通づる部分があり、いかにレース中に体力を消耗すること無くイベントを隅から隅まで楽しめるかを加味すれば、年に1回か2回くらいは大人な贅沢をしても良いかなと持論を展開しておきましょう。実際にこのVIPスイート級のチケットは一般販売直後に売り切れてしまうケースが多いのも納得です。

 さて、いきなり原稿用紙数枚に渡りチケットの魅力をしっかりとプレゼンしたので、そろそろ当日の備忘録をウンチクしましょうか。

 例によって金曜日は仕事を終えて帰宅したのが23時くらい、鈴鹿サーキットまではクルマで90分程とどちらかと言えば恵まれた地域に住んでいる私ですが、流石に睡眠3時間での出発は四十路を越えたこの魂の器は節々が軋むくらいに悲鳴を上げています。滝行の如く熱いシャワーを全身に浴びて眠気を飛ばして愛機ユーノスロードスターのトランクと助手席へと荷物を文字通りパンパンに積み込めば出発の時間を既に回っていました。

夜明けを迎えながらのドライブって不思議な高揚感と清々しさを感じられて好きです、私のロードスターは吸排気系ノーマルのままですから特段ナイスサウンドが出る訳でも無いものの、リトラクタブルライトを上げたネオクラシックな視界を楽しむだけで心も満タンになるってもんです。そうこうしていると東名阪自動車道へ合流、今回スーパーGT観戦に同行する同僚と待ち合わせの御在所SAに到着です。SA内はスーパーGTへと向かっているだろうと一目で分かるクルマがここそこに止まっていましてテンション上がりますね。今日は朝から夕方まで目一杯イベントを消化しなければならないし、気合い一発で肉まんとピザまんレッドブルで流し込んでおきます。普段はエナジードリンク系って飲まないけれど、こういう際には一種の願掛け見たいな感じで飲むことにしています。飲み会前に胃袋へ入れるウコンの力と同じね。夏前からは愛飲していたコカコーラゼロも一切絶ちまして、今はウィルキンソン炭酸一択の生活をする四十路であります。

 御在所SAから鈴鹿サーキットまでは大凡で30分程度でしょうか、VIPスイートには予め駐車場がセットされていますため一般駐車場ではなく教習センター側へとクルマを回して指定された場所へ愛車を滑り込ませます。毎度の事ながらこちらの誘導をされている方々の連携が笑えるくらい壊滅的なので止める位置や隣のクルマとの間隔が滅茶苦茶になっていますね…。私は今回は会場へ通ずるゲートから結構離れたところにアサインされました。今回もチームグッズ購入特典を獲得すべく開門ダッシュをキメないといけないから財布とスマホのみの軽装で開門待ちの列に並びました。6:00過ぎに到着して列は前から20人目くらいだったかな?

ただ前回のRd.3の時と異なりまして各チームのTwitterで購入特典の情報がさっぱり告知されておらず、これに結構な気合いを入れている同僚は「イベント自体無いのかな」と表情を曇らせていますよ。結局のところ何の情報も得られぬまま7:40のゲートオープンを迎え、私たちは何処を目指す訳でもなく「とりあえず競歩」程度で入場してみることに。今回の結果論は数チームのグッズをまとめて販売しているテントにファンサービスのタイムテーブル情報がひっそりと掲示されていました。条件提示されている金額分のチームグッズを購入すると、指定された時間にチームのRQがテントに登場してサイン会を実施する流れだそうです。ただ整理券が配布されず、レシートもしくは購入品の提示のみって話でして、もし集合時間に参加権利者が多数の場合は列切りの可能性もあるんですと。ってことは早めの行動が大事なのですね。タオルやシャツは余程そのチームを応援していない限り使用する機会も無さそうですし私は無難にタンブラー系で攻めました。

一旦駐車場へ戻ってクルマからカメラ一式を取り出して改めて我らがVIPスイートへと入場します。タワー入り口にはシビックタイプRのシートくらい眩しい赤のレッドカーペット、エントランスで購入チケットをVIPパスと引き換えて専用エレベーターで5階へと上がります。まずは真夏の日差しで朝から暑いしよく冷えたおビールでもいただくかのぅ。

…うん、1杯で見事にレッドカーペットに負けず劣らず真っ赤な酔っ払いとなって上機嫌な私ですが、今回からほとんどのフリードリンクはペットボトルでの提供となりました。今までは氷の入ったグラスに注いでくれていたんだけどな。便利な反面ちょっと味気なくなったと言うか、まあこれも時代の流れと受け入れましょう。もっと言えば昨年はセルフサービスで『ステラおばさんのクッキー』が置いてあったのに、それが名糖チョコレートになり、今回はそれすら無かったのが甘党には寂しすぎて…。2日目の帰り際には何故か羊羹が置かれていましたが。


 さあ、カメラの装備と設定を確認して出陣前にトイレへ行って飲み物をしっかりいただいて、そろそろ千鳥足でフィールドへと舞い降りようじゃあないか。私たちが目指すのはSGTのフリー走行です。が、同僚は先述した物販サイン会に参加したいらしく、ここでいきなりの戦線離脱しちゃいました。私はせっかくだからと今まで一度も訪れた事のなかったヘアピンへと歩みます。GPスクエアからだと大体20分程度はかかり、往路は上り坂メインでアルコールの入った身体が悲鳴を上げているのがよく分かります。行動開始5分で早くも若干の後悔を感じつつ、やっとの思いで辿り着いた頃には丁度フリー走行が始まっていました。噂には聞いていたけれど、ヘアピンは想像以上に客席からコースまでが近くて迫力満点であります。何よりヘアピン立ち上がりからの加速するマシンの爆音が実に心地良くてこれは素晴らしいポイントでした。

唯一の欠点は真夏の灼熱の中、日陰に逃げる場所が無くてセルフケアしないと気づいた頃には熱中症に陥っている事です。実は私も撮影に夢中になりすぎて、途中から少し気持ち悪くなってしまい慌てて水分補給した訳で、さらにヘアピン最寄りには自販機が見当たらなかったからGPスクエアなどで飲み物を購入してから出向いた方が良さそうです。ともあれマシンの速度がコース上で最も落ちるであろうヘアピンはマシンを眺めるにも本当にオススメなポイントでした。

ヘアピンへ飛び込んで来るマシンを迎え撃つのも良い感じでした。GT500とGT300のスープラ、形状の違いを見比べるのに良い1枚が撮れました♪

 さて、そろそろGPスクエアへ戻って同僚と合流しピットウォーク参加への準備でもしましょうかね。ホスピタリティテラス以上のチケットを持つとピットウォーク入場はパドック2階の通路に隊列を作ることになります。ここなら日陰もありますし何よりVIPスイートは優先入場の効力が超強力なので入場20分前くらいに並べば十分なのです。これが一般のパドックパスしか持ち合わせていないとパドック裏の地上で列を作る事となり、こちらは日陰無しのアスファルトで早ければ90分前くらいには並んでおかないと延々とピットウォークに入場出来ません。仮にこれだけ早くに並んだとしてもVIPスイート、ホスピタリティテラスの優先入場が終わった後での入場開始となりますため、ドライバーのサイン会にせよRQ撮影にせよ既に場内はかなり過酷な状況であったかと。そう言った理由からも、VIPスイートの威力を味わってしまうともう戻れません、ああ罪の味。

 

1コーナー側入退場口よりデューク更家バリに颯爽とピットウォークへと足を踏み入れると、既に各ピットにはチームのRQ様が熱心なカメラ小僧…もとい健全なファンをお出迎えしてくれています。入り口側ピットから順番に攻略するカメコ、応援するチームへと小走りするカメコ、お気に入りのRQさん目掛けて全力疾走するカメコ、勢い余って豪快に転んじゃうカメコなどなど思い思いの時間を堪能します。なんと言ってもピットウォークの時間は短期決戦が求められる修羅の国、一瞬の判断の迷いが命取りとなるのです。いやいやこれは冗談では無くてですね、人気のチームもしくは人気のRQさんに関しては時としていきなりカメラの砲列が出来あがり、また一旦それが出来上がってしまった後はもう決して密集が崩れることはありません。群が群を呼び、あたかもバウムクーヘンみたいにカメコの輪が作られてしまいのです。



そのためピットウォークへ入る前に己が目指すピットが果たして何番か、場内のどの辺りかは最低限事前学習しておく必要があります。特に今回で言えばZENTの立川選手がドライバー引退を表明していたことでZENTのサイン会は長蛇の列となり会場を大きく分断していましたし、それに伴ってZENTのRQさんを撮るためには他チームの誘惑を一切捨てて真っ先にピットへと駆けつけた真の猛者、真の追っかけ達だけが撮影出来ました。私は戦略無しで入り口から順番にって感じで初動が遅れたことでZENTに辿り着いた時にはもうRQさんの帽子の先っちょくらいしか見えない程の人垣となっていて秒で諦めた次第です。

 そうなると絞られてくるのがパシフィック、ヨギボー、ウェッズ、mutaあたりですね。私は全チームを万番なくなんてバイタリティとフィジカルを備えていないので、良いなと思ったチーム5つくらいに的を絞る作戦を練っていました。とにかく暑い8月のサーキット、下手に動き回って熱中症になるのも嫌だし何よりも下手に撮影をしているカメコたちの大海原へと飛び込もうものなら互いの汗でグショグショとなった身体で押し競饅頭の連戦となって身も心もズタズタになります。なので本気を出す機会を極力抑えて、ヒット&アウェイでなんとか頑張りました。

 あとは個人的に応援していますJLOCの元嶋選手に挨拶して、今回から導入されたNewマシンを間近で拝ませていただき大満足でピットウォークを終えると同時に同僚と合流。互いの成果を報告し健闘を讃え合いながらVIPルームでカメラの清掃と飲料でクールダウン、お昼ご飯に唐揚げを頬張って午後は2人で物販サイン会へ。今回はリュックに70-200mm、100-400mmそして24-105mmをカメラボディにくっ付けて持参したから結構な重量級の荷物になっています。そのため荷物を預けられるVIPスイートはレンズ交換を1日のうちに何回か行いたいカメコには有難いポイントです。実際に屋外で少し使うだけでもレンズには結構な埃が付着しますしね。

 

さて、今回はいつも超人気なウェッズスポーツの物販会へと参加し、タンブラーにサインを頂戴することに成功。特にこのチームのRQさんは常に人気でピットウォークでも容易には近付けないくらい巨大なカメコリングを作ることで有名なので、物販サイン会は間近でお目にかかれる貴重な機会だそうです。兎にも角にもレースは毎時毎秒色んなイベントで盛りだくさんですから一つでも多く楽しまなきゃ損ですよ:-)

 

 残る時間はパドックを抜けて予選を激感コーナーから観戦。こちらはマシン撮影の本気組が集うコーナー内側で、私たち予選途中で到着したため場所取りは見事に撃沈してなんとなくの構図しか狙えませんでした。まあそれでも朝に出かけたヘアピンと同じくらい迫力のあるポイントだから入場可能なチケットを持っていればレース中一度は訪れることを強くオススメします。

 そんなこんなで予選の順位が決定し、明日のグリッド割を予習しながら決勝日の行動をイメトレします。スーパーGTに限らずレースの決勝日の午前中は比較的ヒマになることから、そこをいかに攻略するかがミソ。土曜日程の気合い満々で現地入りする必要が無く、とは言えせっかくのVIPスイートだから目一杯利用したいな、などと作戦会議をした後で同僚は帰宅、私は亀山のルートインホテルを予約出来たのでそちらで一泊で土曜日は幕を閉じました。

 …5時間程爆睡し、早朝から恒例の熱々シャワータイムで眠気と邪気を飛ばします。私は外泊時のシャワーが大好きで、身体の隅々まで洗ったらしばらく高温にした水圧の高いシャワーで滝行の如く瞑想をします。身体が熱々に仕上がったら部屋で軽くストレッチ、荷物をまとめてチェックアウトしましょう。外に出た瞬間から眩しい朝日を浴びて光合成を開始して、今日も良い日になりそうな予感しかしません。日焼け止めクリームも丹念に褐色の肌へ塗り込みました。亀山から鈴鹿サーキットへはバイパスメインで30分もかからずに到着してしまい、レースウィークには意外な穴場なんだと実感。周辺にほとんど飲食店が存在しないことから夜の街は楽しめなくとも、ただ寝泊まり出来ればOKな人にとっては魅力的であります。駐車場無料ですし。

さて、サーキットで昨日同様に専用駐車場へと車を滑り込ませます。Twitterなどでイベントの確認など行いつつ、同僚と何気ない会話をしながらゲートオープンを待ちますが、もう日差しが熱いを通り越して痛いのなんの。今回は対策として長袖のUVカットパーカーを着ていたから日焼けこそ割と回避出来たけれど、真夏の鈴鹿はかなりの忍耐を要求されます。熱波が容赦無く体力を削ぎ落として行くのがわかりました。

 

ようやくゲートオープンし、私たちは逃げ込むようにVIPルームへと移動して、とりあえず泡で乾杯。本日は午前中に組み込まれているピットウォークから決勝レースまでこのVIPルームを利用できるチャンスが少ないため他のソフトドリンクも立て続けに胃袋へ流し込んで熱中症対策としましょう。コース上ではF4だったかが前座レースを展開していましたが、ここで屋外へ出て余分な力を使う訳にはいかず空調がよく効いたVIPルームから高みの見物としておきました。

 

さて、本日のピットウォークは予選日と違ってホームストレート上にRQさんが並び、ピットではドライバーの皆さんがサイン会を行います。ってことは昨日のRQさん&ドライバーがチームピット前でアピアランスをする形式よりある程度は観客がバラけるのが予想されますね。私は開場と同時に昨日と同じチームを軸にしてRQさんを優先入場タイムの空いているうちにバシバシ撮影して、それからJLOCへ顔出しし、最後に今一度ストレート上でRQさんを総流しする作戦で行こうと昨晩寝る間を惜しんで考えてありました。特に今回に関して言えばパシフィックが1コーナー寄りにある以外はARTAZENTウェッズ、mutaなど人気過ぎて過密必至になるチームが中央付近で見事に固まっているのが気になります。ここ近辺は恐らくカメコが横移動を繰り返して、RQさんの前にはカメコの列が10層くらいは出来上がりそうです。特にチームを前にしてセンターからベストショットを狙おうものなら10層の厚い壁を突破して、かつ中央へと辿り着かなければならずこれは至難の業であります。装備は最小限にしてとにかく乗車率300%の通勤列車みたいなカメコ団子の中で荷物やカメラを引っ掛けられないスタイルにします。ボディバッグに70-200mmを入れて、カメラボディには24-105mmを装着。決勝日のピットウォークは先述した通りホームストレート上に並ぶので全体写真を撮るにはどちらかと言えば広角〜標準レンズが有利です。特に優先入場でアドバンテージがある我々にとって、いきなり望遠レンズで戦いに挑むのは愚の骨頂。

 

なーんてニチャニチャ顔でブツブツ唱えているとピットウォークのお時間です。アムロ逝きます!

 

 大半のファンが目を血走らせ…もとい輝かせながらコース上の中央付近に固まる人気チーム目掛けて猪突猛進していますが、私は冷静さを失わず予定通り1コーナー側のパシフィックから行きます。いきなりメディアの撮影タイムと重なって若干のタイムロスをしまうも、無事に皆さんの目線をゲットです。特にパシフィックはメンバーが多いチームなので全レース参加やモデル撮影会などで顔を覚えてもらえている常連なファンならともかく、カメコの壁が出来上がってしまう頃には全員目線ゲットって相当難しいと思います。

これを皮切りにガンガン行くぜ!…と思ったら、既にどのチームも結構な人垣が出来上がってしまっていて、やはり人気チームの塊付近はカメコの肉団子みたいなまあまあのカオスっぷりだったから、そこそこに横撮りやソロ撮りをさせてもらいながら楽しみました。それと同時にレンズは70-200mmに静かにトランスフォームしておきました。

最後にJLOCピットで元嶋選手からVIPパスにサインをいただいて私のピットウォークは腹八分目に終わらせたのでした。

ええ、最後の最後にカメコの巣窟に意を決して飛び込んで押され潰され引っ張られながら、そして色んな猛者の汗でヌルヌルになりながら最前列センターまで突き進んでセクシィな1枚も撮りましたが(笑)

 大仕事だったピットウォークを終えてもVIPスイートは忙しいです、と言うのもこの後には特定のパスを所持する観客だけが参加出来るグリッドウォークが控えているために、急いでVIPフロアへと戻って日曜日に提供される鈴鹿サーキット特製ランチに舌鼓を打たなければならないのです。メニューは正直なところ毎回あまり変わり映えしないのですが、それでも気分が高揚しているサーキットでいただく食事は最高であります、流石に昼にアルコールを入れると帰りのクルマが心配なのでここはノンアルコールで喉を潤しましょう。そう言いながらも実際には食事→カメラメンテ→グリッドウォークの隊列に時間前整列と目まぐるしく行動をせねばなりません。急いだつもりだったけれどグリッドウォークの列は中盤よりも若干後ろくらいで収まりました。

さて、前回のグリッドウォークはホームストレートに並んだGT500とGT300のちょうど分け目くらいにあるゲートから入場していたのが今回は1コーナー側から入る形になり、GT500ポールポジションのクルマから順番に撮影出来る感じです。ただグリッドウォークは決勝スタート直前の本当に限られた時間に15分程度設定されているだけでして全チームを撮影制覇するなんて無理な話。そしてピットウォークとは異なり、チームのスポンサーやお得意様との撮影が優先されるのでそれを待つとまともに撮れるのは数チームのみ…己の機動力と運に任せるしかありません。私自身、GWはこれで3回目の経験でしたが未だにアタフタしてしまってまともな撮影など出来ておりません。右往左往している内に退場のアナウンスが流れて来ました。決勝スタートをS字コーナーで構え撃つためパドック側から退出してS字トンネルを使い客席最前列のフェンス越しをなんとかゲット。

 スーパーGT恒例(?)の三重警察による白バイ&パトカーのパレードランを先頭にして各車がタイヤを温めながら目の前を通過して行きます。サイレンを鳴らしながら疾走する姿はカッコいいですけど、普段はあまり遭遇したくないと本能的に怯えてしまうのでした(笑)

 さてさてグリーンシグナル前の独特な静寂にサーキット全体が包まれ、そしてついに来ました決勝スタート。スタートから数周はものすごい団子状態でマシンがコーナーに突っ込んで来るものですから覗き込んだカメラのファインダーの中が大忙しです。とにかく連写、ひたすら連写、シャッターを押す人差し指が離れません(笑)

もうこうなればあとは文章にして語ることもないでしょう。

コースサイドでひとしきりレースの撮影をしたらGPスクエアまで戻って物販ブースをゆっくりと見て回ったり、キッチンカーで四十路の男2人してベリー系のクレープなんぞ食べてみたり。なんせレースは70周ほどありますから、途中はこうやってイベント関連も楽しむのもアリなのです。メインステージの大型ビジョンでもレースの状況は常に確認可能なのも嬉しいですね。

時は過ぎ、あと数周でゴールとなって来たのでホームストレートの3階テラスからゴールの瞬間を見守ります。今回は最終周までかなり熱い展開だったので手に汗握るって感じで最初から最後までお値段以上の満足感を味わえました。前回の鈴鹿が日本各地での大雨が影響して実際にはイベント全体の半分程度しか楽しめなかった事からも良い意味でリベンジとなったかなと。そして夏の鈴鹿には恒例の花火打ち上げもあります。表彰式とパルクフェルメから続いて2コーナー方面から花火が10分程度上がります。激戦を終えたマシンが花火に照らし出されてそれはもう感動的かつ幻想的な光景ですね。来年も参加出来たらその時は最終コーナー側から撮影したいな。

 さあ、魔法が解けて2日間の夢心地から現実に戻る時間です。そう、帰りの大渋滞であります。VIP駐車場とは言え出て行く先は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した激込みの一般道。19時過ぎに敷地から退場の車列に並び始め、サーキット道路まで車を出したのが30分後。それでもその後はある程度順調に流れて鈴鹿インターまでは30分程度で到達だったのが幸いです。東名阪道をクルージングして帰宅は21時、やはり鈴鹿サーキットまでの距離が程よい場所に住んでいるメリットは大きいものです。逆に言えばこのせいで岡山や富士などに遠征する気力がなかなか沸かないってのも贅沢な悩みであります。

 

そんなこんなで童心に戻って全力で遊んだ8月の最終土日。夏が過ぎ風あざみ 誰の憧れに彷徨う 青空に残された 私の心は夏模様。って、これをノタノタと書き綴っているのが衣替えした10月半ば、リビングのテレビ画面にはYouTubeでRound.7のオートポリスライブ配信が流れています。とっくにF1日本戦も終わって次なるブログネタが山積みな神無月。もうそこは白い冬とならない様に他にもあるある今年のネタは今年のうちに頑張ります、知らんけど。

 

 

おしまい。